じゃないですか。
そんな毎日を繰り返す父を見て育ったものですから、
自分にもそんな未来が待っているような気がしてきて
それはそれは恐ろしくなったのです。
高2のある日、やりどころのない漠然とした不安に耐え切れず、
いつものように終電で帰宅し取り置きされた夕食を温めもせずに口に運ぶ父親に
思い切ってこう聞いてみました。
「親父、ぶっちゃけた話なんだけどさ、」
「そんな毎日で人生楽しいの?」
と。
その時、蚊が鳴くような声で放たれた父の言葉は
今でも忘れられません。
「お前たちを食わせるためだよ、仕方ないだろ…」
「…… …他の方法あるなら教えてくれよ」
…。
親父、すまない。
自分の自由を全て投げ捨てて家族のために働いている。
逃げ出すことなどできるはずもない。
もう、人生に行き詰まってしまっている。
全ては父をこき使っているブラック企業が悪い。
(最近知ったのですが、残業の殆どはサービス残業だったようです)
そんな会社に入ってしまったらもう終わりだ。
俺はなんとかして、どうにかして、そんな風にならないようにしなくちゃ。
そして、できることなら、父を救ってやりたい。 |
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