松平勝男の「試験に受かるユダヤ式記憶術」

 

 

ユダヤ式記憶術は受験生にとって非常に強い武器になる方法です。

でも実は、この記憶術の本質的な力は別のところにあります。

それが、以下の3つです。

1:試験に合格するだけでなく、社会で活躍できる方法
2:自分に自信を持てる
3:仕事で武器になる方法

その理由をこれから説明していきたいと思います。

試験に合格するだけでなく、社会で活躍できる方法

 記憶術を使って第一志望に合格する、資格試験に一発で合格できることは
もちろん大きなメリットですが、あなたが勉強をする本来の目的は
社会で活躍することだと思います。

(もし、試験に合格することだけが目的であれば、
他の人が紹介している“試験の裏技テクニック”などの方が
簡単で取り組みやすいでしょうから、そちらをお勧めしておきます)

ユダヤ式記憶術を使い試験勉強をすると、本当の実力を身に付けることができます。

例えば、資格試験に受かった後、その分野の専門家として活躍していこうとしたら、
海より広く深い知識が必要になるでしょう。

そのときに、丸暗記の知識ではとうてい成功は難しい、ということです。

 本当の実力を身に付けられるのは、次の理由によるものです。

「長期の記憶に残る」

・・・長期記憶になる理由については既に述べたとおりですが、
例えば司法試験に合格したとたんに法律の内容を忘れてしまったら当然仕事にならないので、
仕事で成果を出そうとしたら勉強したことを長期的に記憶している必要があるという意味です。

「応用が利く」

・・・この点については前述の脳科学者 池谷氏の言葉を引用しておきます。

『 もちろん、論理だった記憶方法は、学校の勉強のためだけに有用なわけではありません。

なぜなら、丸暗記は覚えた範囲の限られた知識にしか役立ちませんが、
理論や理屈を覚えると、その論理が根底にあるすべての事象に活用できるのです。

したがって、同じ記憶量でも、理論的な記憶の方が高い有用性を発揮します。

いうまでもなく、日常生活においてもこれは応用範囲の広い記憶方法です。』
(「記憶力を強くする」 講談社刊)

「論点の抜けがない」

・・・この点については、私は大学院での修士論文の制作に
ユダヤ式記憶術の体系を使い、大いに役立ちました。

修士論文では、一定の論理を持って、ある結論を導いた論文を書かなければなりません。

そして論理的な整合性を維持するために、自分の考えに
何が抜けているのかを自分でチェックする必要があるのですが、
ユダヤ式記憶術の体系図を使うとチェックが容易にできるのです。

 簡単にユダヤ式記憶術で使う体系図式について説明すると、
もともとは「世界がどのようにしてできたか」を古代の人たちが抽象的な図式で説明したものです。

したがって、「何かが発展(成長)して何かに変化する」というような
内容を説明する(図式化する)のに最も適した図形であり、
また「調和の取れた状態」を表すことから「様々な要素が調和している」
ことを図式化するのにも適しています。

この図式には、ありとあらゆる要素がそこに含まれているので、
もれなく全分野を網羅することができるのです。

哲学的な言葉で言うと、弁証法や二元論的対立、三すくみなどの概念も入っています。

この図式を使うことで論理的な整合性を維持でき、
また論点に成り得ることも一通り押さえられているので、抜けがなくなります。

言いかえると、「何かが生み出される過程」であれば、
おおよそ全ての事柄に当てはめることができますし、
「いくつもの事象・説が対立し、その対立を克服する中でより高次元の解決が得られる」
ような分野(法律学、哲学など)でも効果的に使うことができます。

社会で活躍できる方法論と書きましたが、
ユダヤ式記憶術は、そういう志を持った人にこそ本当に使いこなせるし、
使っていただきたいと思います。

試験という枠を超えたメリットの大きさこそユダヤ式記憶術の本質です。

念のためですが、試験に受かるためだけの裏技テクニックや
即席テクニックに興味のある方には役に立ちません、とお断りしておきます。

自分に自信を持てる

 記憶力を伸ばすことで、試験に合格することも大事ですが、
それ以上に素晴らしいことは、自分に自信が持てることだと思います。

「自分はなかなか覚えられない」というコンプレックスを解消して
自信を持てることは大きな財産です。

私は、記憶術を身に付けた今では、どんな分野のことでも必要であれば
一定の時間内に習得する自信が付きました。

また、どんな課題でも前向きに取り組めるようになり、
かつ何事をするにしても効率的になりました。

現在、会社に勤める傍ら異業種交流会を兼ねた勉強会で
年4回程度の公演と、毎月1冊ペースの書籍の執筆、
年に10個程度の資格取得などをしています。

自分の趣味の時間も保ちつつ、前向きに様々なことをこなすことが
できるようになったのは記憶術のおかげだと思っています。

仕事で武器になる方法

 先ほどの“社会で活躍できる”という話と関連しますが、
頭の中に論理体系を持ち、論点に抜けがなくなるとどのような場面で役に立つのでしょうか。

 会社では企画書を書いたり、報告書を書くことも多いでしょう。
また、経営者として顧客や取引先に提案書や企画書を書く方もいるでしょう。
そして、会議で重要なテーマを議論することもあるでしょう。

 こういったシーンでユダヤ式記憶術の論理体系を使うと、
必然的に論理的な主張になり、論点に抜けがなくなります。

「論理的かつ論点に抜けが無い」
・・・図式の特性のところで説明しましたが、
これができると説得力が生まれますし、逆にできないと
相手に自分の主張を受け入れてもらえません。

これができている人はビジネスマンでも大変少ないものです。

TVに出てくる何がしかの評論家と呼ばれる人たちもしかりです。

だからこそ、人に差を付けることもできるし、
ひいては自分のやりたいこと(仕事の成功であれ、自由な時間を手に入れることであれ)を
実現できるのです。

 以上がユダヤ式記憶術の本質的なメリットと言えるところです。

さて、今までユダヤ式記憶術の概要についてご説明してきましたが、
もしかしたら具体的な方法論に興味を持っていただいたかもしれません。

本来この記憶術の具体的な方法論については、直接あなたに
お伝えするのが一番よいことだとは思います。

しかし、私は現在ある上場企業において社長直轄の部署で
膨大な基幹業務をこなす日々を送っており、
残念ながら直接お伝えすることは難しい状況です。

 そこで、ユダヤ式記憶術の方法論に興味がある方のために、
一冊の本に教材としてまとめることにしました。

この教材の中では、ユダヤ式記憶術を詳しく解説するだけでなく、
私が実際に使ってみて役に立った記憶法や勉強法、

さらに試験合格術まで余すことなく詰め込みました。

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました